学会のすゝめ

ブログを始めて書いて早1週間。

なんか自分意外と文章書けんじゃね?と自惚れているうちに連投させていただきます。

 

先のブログを拝見していただいた方はご存じだと思いますが、僕は現在高専(工業高等専門学校)の5年です。一部の高専だと例外があるのかもしれませんが、ほとんどの高専は卒業をするために卒業研究をしなければなりません。卒業研究は教員の研究室に所属し、指導を受け行います。研究のテーマは研究室で用意されているところもあれば各自が教官の専門分野と関連したテーマを決める場合もあります。僕は昨年度所属していた先輩のテーマを引きついて材料関係の研究を行っています。今回参加したTUT高専太陽電池シンポジウムは研究室として毎年出ており、一応僕もポスター発表という形で参加させていただきました。

 

ここで今回のシンポジウムの大まかなスケジュールを説明します。

初日

13:20 開会

13:30~講演

14:25~ポスター発表

17:05~企業技術公園および説明会

18:40~情報交換会

2日目

9:30~講演

12:00~優秀発表表彰

13:00 終了

 

という流れでした。ポスター発表の僕は自分の説明時間である40分以外はほとんど発言していません。

 

専門家たちからのストレートパンチ

学会、シンポジウムはそれぞれの分野の専門家、研究者が参加しています。そういった人達というのは自分の研究分野が大好きで知識量も膨大、新しいことに対しても純真無垢で興味深々です。一方で僕のような学生はたかがか数年この専門分野を勉強したに過ぎず基礎学力も曖昧です。さらにこの太陽電池というのは使われる分野としては電気ですが、作るためには化学の知識は欠かせません。僕は電気が専門で化学は高校化学もさっぱりなレベルで簡単な化学式の意味さえ理解できないほどエアプです。自分の研究発表の場であるポスター発表は、会場に参加者それぞれのポスターを掲示して専門家たちが見て回り、発表者から説明、専門家から質問等を行う時間です。1対1で意見交換を行うのですが、前述の通り僕は質問に答えられるほどの知識は有していません。完全にサンドバック状態でした。専門家が当たり前のように聞いてきたことさえも知らず、逆に驚かれてしまいました笑。もう心が痛いです。

このことを教官に話したら「よかったな」とだけ言われました。聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥ということわざがありますが、まさにその通りですね。ボコボコにされた分、自分の研究に不足している点やこれからの1カ月ですべきことがはっきりとわかりました。アドバイスをいただいた方々、ありがとうございました。

全国の高専生との交流

学会やシンポジウムはある地域やコミュニティ内で行われるのですが、それが今回は「全国」の「高専」という枠組みでした。開催地になった群馬は

omagun.com

このような作品があるほど田舎であり、宿泊施設の周りにはゴルフ場しかなく、最寄りのラーメン屋が5km先という絶望だったため、やることがお喋りしかなかったです(いい意味で)。

僕は学生会という、主に11月にある高専祭(高校、大学などの学祭)の運営をする組織に4年間所属していました。その際に年間2回近畿の高専の学生会で集まる交流会があり何度か参加していたため近畿エリアの高専の知識はあったのですが、九州や関東などは全然関わりがありませんでした。今回のシンポジウムでは全国各地の高専生からそれぞれの地元の話を聞くことが出来ました。木更津高専の有名人の化学の過去問が100点だったこと、福岡の方言、山形に新幹線が通っている!!こととかしょうもないことばっかりだけどみんなで露天風呂を囲み2時間くらいずっと話していました。ほとんど初対面なのに盛り上がったことが今となって衝撃です。

まとめ

このシンポジウムに参加することは4月の研究室配属の瞬間に決まって、最初はめちゃ嫌でした。研究の進捗がよろしくなかったり、他の研究室に比べて僕の研究室は研究の拘束時間が長く、コアタイムが終わっても居残るケースが多かったので研究自体へのモチベもだんだんと低くなっていきました。

でも、研究もしんどいことだけじゃないということが分かりました。とある先生から「テーマ自体はすごく面白いことなので、頑張ってください」って言われたことが自分の励みになりました。こういった研究は結果が出ても自分では何に役立つのか、本当に意味があるのか不明瞭で自身をなくしがちだと思います。専門家から見て自分の研究の意義があるということを認めてもらったということはすごく嬉しかったです。これからも場所は変わりますが研究を頑張ろうと思えました。

また、今回はグンマだったので観光は富岡製糸場しかできませんでしたが、こうした形で地方に行くことも非常に魅力的でした。僕はあまり旅行はせず休日はバイトか家に引きこもっているタイプなので久しぶりに新幹線にも乗れて楽しかったです。来年は金沢で開催されているらしく観光や美味しい魚など魅力いっぱいなのですが、僕は大学に進学するため参加できません。専攻科に進学していれば参加できていたのでちょっとそこだけは後悔ですね・・・

次は(結果が出れば)3月にある応用物理学会に参加する予定です。またそこでも色々と非日常を楽しめたらと思います。